2014年8月3日日曜日

楽し~い♪ イメージメーカー展@21_21デザイン サイト

いやー期待以上に面白かった❗


デザイン「あ」展以来かしら?

行こうと、思った動機が不純だったのですよ、ミナ☆コレのスタンプラリーがこの地域来ると纏めてGETできるからね。あ、もちろんGrace Jonesのインパクト強いお顔のポスターがなかったら、そこまで頑張らなかったかな?とも思うけど。


あ、あと事前勉強なしで飛び込んだわけですが、ミュージアムによれば
 
 21_21 DESIGN SIGHTでは、日仏文化交流に精通したキュレーターのエレーヌ・ケルマシュターを展覧会ディレクターに迎え、企画展「イメージメーカー展」を開催します。イメージとファンタジーの世界をつくりだすこと、多岐にわたるクリエイティブな分野を融合させること、そして今ここにある世界について語りながら、人々をそことは全く違った場所へ連れだすこと......本展では、国内外で活躍する「イメージメーカー」たちによる、幻想的で斬新な仕事を紹介します。希代の「イメージメーカー」として知られるジャン=ポール・グードは、1970年代から広告イメージのクリエーター、イラストレーター、デザイナー、そしてハイブリッドな作品や夢のつくり手として、世界を描き直し、変貌させ、魔法にかけ続けてきました。彼がつくる洗練された力強いイメージはアイコン化され、その比類のない美しさは世界中を駆け巡り、多くのクリエーターに影響を与えてきました。展覧会にはグードと同じ「イメージメーカー」のスピリットを持つ、三宅純、ロバート・ウィルソン、 デヴィッド・リンチ、舘鼻則孝、フォトグラファーハルが参加します。写真、ドローイング、ビデオインスタレーション、動く彫刻など、モードや演劇、デザインや映画につながる彼らの作品とその創造のプロセスは、人々に多角的な視点を与えます。そして、私たちを想像の旅へと一瞬にして連れだしてくれるのです。デザインやアートに定義などなく、既存の表現方法や分野を超えた自由な発想が求められています。視野を拡げ、あらゆる枠を取り払うことで、世界に驚きを与え、人々を魅了する作品が生まれるのではないでしょうか。「イメージメーカー展」は、表現に分野の境界は存在しないことを訴えかけながら、心を動かされるような体験と、幼い頃の無邪気な喜びといった感覚を届けてくれるでしょう。[美術館HPより]
 
ま、そういわれても、グードという人が稀代のイメージメーカーと知らなければ、ふふん、ってなもんですよね。。デビット・リンチだけが知っている名前だったの。
映像を期待したわけですが、意外にも?心象風景とした地味なモノクロのリトグラフが並んでいるだけ。映像ではなかった。ま、それはそれで、枚数があってよかったけど。


それより、時間の経過でモナコ妃のドレスの背中や後に回した手が見えてくるロバートウィルソン氏の映像作品の方がアイキャッチーだったかな


だーけーどー、なんといっても楽しかったのは
実際に回転するきゃりーぱみゅぱみゅみたいな人形とか
私にはそういうイメージに映った)、狭い回廊の右左に並べられたパリ地下鉄の駅の映像、それぞれの駅によって異なるデパート(ギャラリーラフィエット)の広告(そうはいっても、イメージ広告でそうとしらなければただのデザイン広告)の前でメトロを待つ人々の群像、そこに永遠に止まらない超特急の緑の帯のついたメトロが走り抜ける・・・というインスタレーション。


これを眺めていても飽きないねぇ・・・
という感じで。

あと、部屋の順番は入れ違いになりましたが、ヒールレスの上げ底靴フェチ?な  の作品群。考えてみれば当然なんだけど、舞妓さんの履くぽっくりの進化版があったり、









絶対息苦しそうだなーと思われる真空パックになった人たちとその持ち物の写真パネルがあったり。。。なんかスルーできない作品が並んでましたよ。
















ヒールレスシューズは試着したけど、これじゃあ走れないなーー。。。
でも若いお嬢さんは走りはしなかったけど、すっと立って歩いてました。若いっていいなー。。。


とにかく行って体験するのが一番かな。。


イメージメーカー展
21_21 Design Site
2014年7月5日(金)~10月5日(日)

2014年8月2日土曜日

建築家ピエール・シャローとガラスの家 ーーーシャローはモンドリアンのコレクターだったんだ!

知り合いの方が面白かったーというので、ぐるパスのあるうちに行かなきゃ!
ということで、溶けそうに暑い中、出かけてきましたよー、汐留に。。



その知り合いは、もとよりこのガラスの家をご存知だったようで、探したことがあったけど、見つからなかったっていうの。
私は、いえば。。。。知人のようにあらかじめ知っていたわけではないのでお勉強になりました。

1883年にボルドーに生まれ、10年後家族でパリに移住、国立美術学校には行けず、イギリスに本社のある家具会社で家具作りを学んだ、と。
その後の作品はアラバスターを使ったアールデコスタイルの照明とか、実用性としてはどうかわからないけれど。素晴らしく美しいネストテーブルとか・・・・

1929年以降建築に関心をもち、有名なガラスの家を設計することになったと。
丁度4階に上がったところで上映されていた映像でその家を見せてくれていたので、始まる前にプレビュー。
確かに見つけて見に行きたいような素晴らしい家ですね。
私の印象としては、障子がガラスに変わった和風の家のような印象が強いこの素敵な家の天井はとても日本の家とはいえないんだけど、いや、それだからこそ何か郷愁を感じさせますね。窓からみえる緑がいい感じ。

内部ではひとつひとつの部屋を紹介するスライドも上映されていました。


途中の解説で、シャローはモンドリアン、ブラックやピカソのコレクターでもあったとありました。交流していたのはデュフィーとか、リップシッツ、そして正規の家具職人や建築家としての資格はないままレジオンドヌール勲章をもらったとか。。やはりこのガラスの家のインパクトたるやすごいんですねー。。

展覧会の見どころは、

http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/14/140726/ex.html


展示された家具類はアールデコ様式の美しさがしみじみわかるものばかり、ただし、椅子はちと痛そうなものもありましたがね。。。

会場内のキンキンに冷えた冷房だけではなく、美しいものを見て清涼感を感じることができたのは収穫です。


建築家ピエール・シャローとガラスの家 展
パナソニック 汐留ミュージアム
2014年7月26日(土)~2014年10月13日(月・祝)

 

2014年7月22日火曜日

今年も伊藤若冲の名宝展をじっくり鑑賞させて戴きましたよ@相國寺承天閣美術館


タイトルに、今年もと書いておきながら、去年の感想文が書ききれてないことに気づく私。あはっ。
去年も7月にこちらで開催されていた「伊藤若冲の名品展」(今年は名宝、去年は名品、この違いは何かな?)を見に来て、初めて見る鹿苑寺(金閣寺)大書院旧障壁画の迫力に圧倒され、思わずポストカード全10枚を購入してしまったのでした。感想文書くためにね。なーのーにー。書いてない!
なので、兎に角今年は何としてでも書かないと!

その後、常設展示である「月夜芭蕉図床貼付」と、「葡萄小禽図床貼付」をこれも書いてない「開館30周年記念丸山応挙展」の時に拝んだので、今度で三度目の出会いとなるのですが、床の間の壁に描かれた二作には本当に圧倒されます。これは写真では伝わりきらないんだけど、三面を使った大胆な構図の「月夜芭蕉図」にしても、床の間の違い棚の奥まで展開され、実は対角線上の襖絵に描かれた小禽と、違い棚脇の壁に描かれた小禽が、対になるように空間を立体的に捉え、かつ情趣を加えた意欲的な作品は見れば見るほど引き込まれます。

相国寺の禅の思想に触れ在家のまま仏道修行を行う「居士」だった若沖。「維摩経」にある、悟りを得ていない人間の儚さを例えて「是の身は芭蕉の如し」という形容があり、大きな葉が風に吹き破られて哀感を誘うことから、江戸時代には、芭蕉は「庭忌草」とされ、関西では、寺院にしか植わってなかったとか。
美術館前の庭に植わっているこれは芭蕉?

若沖の生家のある錦小路
辺りには無かったということですよね。でも、若沖は好んでと、いうくらいその外隈描法をいかんなく発揮してますよね。この、「月夜芭蕉図」は、その頂点にあるのではないか、というくらい素晴らしい作品だと思います。解説によれば、若沖の師であった梅荘顕彰常が、この「維摩経」に基き、自ら「大典蕉中」と、号していたことから、芭蕉を画題に選び、芭蕉が人間の仮託であるなら、差し込んできた月光を仏の知恵や慈悲の象徴の光明と解し得るとした若沖の意欲作とのこと。 ま、私には大胆な構図、モノクロなのに、月の柔らかい光を感じる三面を使った立体的な表現ということが、印象の中心であるだけなんですけどね。
さて、今回は、この床の間だけではなく、大書院を取り囲む襖絵が、飾られているのです。去年は無造作に描かれた竹の丸い節が心を捉えましたが、今年は、芭蕉繋がりで、芭蕉叭叭鳥図襖絵襖が、気になりました。
で、去年は見られなかったと思う<釈迦如来像・文殊菩薩像・普賢菩薩像>の巨大な軸に接することが出来まして。その大きさを堪能するため、床の絨毯に座り拝みあげました。
そんなこと、何処にも書いてないから私だけの印象では、あんなに微細に鳥とか虫とか、描く若沖も人はなんか詳細すぎる故の硬さがあって、必ずしも巧いという印象のない私ですが、この菩薩に限っては、その硬さが、うまく神々しさに結びついているような気がしました。

後ね、去年の記憶には、ないんだけど、第一室にあった《山水図》、解説は無かったんだけど、大胆な筆致の墨で描かれた滝と、その滝が流れてくる先に、寺の方丈のような建物の屋根、塔のようなものが屹立している感じとか、画面に少し左寄りの少ない情報だけで、色々な想像が出来てしまうの。素晴らしいなぁ。
その隣にあった《牡丹百合図》はまだ若い時期の作品ながら、その表現が、動植綵絵でのものに近く、近年発見されて以来注目されてるとか。去年もあったように思うけど、改めて虻もか、蝸牛のイキイキした表現力に目がとまりますね。
若沖からは、離れてしまうけど、この第一室に二枚の《百猿図》があったのです。一枚の方は丸に棒のような猿ー良く見るタイプ。
もう一枚は毛並みふさふさの猿たちー良く見ると一匹一匹の表情が違う♪
あ、森狙仙だ♪なるほどね。やはり彼の猿の表現は素晴らしいなぁ~。
素晴らしいと、言えば、この部屋に入った処に展示してある《翡翠細工花入》、トーハクほどのLED照明もあたってないのに、白菜に遜色ないほどの精巧な作りと美しいグラデーションの翡翠の色、花瓶にまとわりつくような、龍の鬚の細かさ、白菜同様薄い作りのこの作品は、いつまでもじっくり鑑賞できます。
さて、その生涯は、師と仰いだ利休同様、為政者によって切腹で幕を引くことになったものの、焼き物でその名を永遠に残した古田織部!今年はその織部の没後400年、と言う事で、第二室には織部焼の小特集が組まれてました。釉薬の色調により、織部黒、黒織部、青織部、赤織部、志野織部があるんですって、しらなんだ。一番目にする緑色のが青織部という訳ですが、実際に、溜まった釉薬が青の器があったのが面白かった。そして、黒織部と織部黒に違いがあるとは!
ここには書いてなかったけど、沓形だけど、全面的に黒釉で、覆われているのが織部黒で、織部独特の優れたデザインをいかんなく発揮した窓絵といわれる文様があるのが、黒織部なんだそうで、形はこちらも、沓形が多いのだそう。勉強のきっかけになり、ありがたいことてす。

まだ9月迄やっているので、京都に行かれたら是非!

伊藤若沖の名宝展
相国寺天承閣美術館
2014年6月15日(日)~9月23日(火) 会期中無休


2014年7月20日日曜日

【超番外編】いよいよ、今日からナイトアクエリアム始まったよ!@新江の島水族館

いや、ここに書くべきかちと、迷ったんだけどさ、以前、ぐるパスで上野動物園書いたしね、やはりこちらが落ち着きが、良さそうなので。
え?何の事言ってるって?
いや、こういう訳だったんですの。
https://www.facebook.com/pikachann2008/posts/667268926675618?notif_t=like

とは言っても、いつもと違って美術系ブロガーは少々、マスコミや招待客の方々が中心でした。

呟きおおくなるかなー、と書いたんだけど~。
実際には、入ってしまったら、もう、呟く暇なんかなくなっちゃった!

入り口部分を含め6ヵ所に展開している3Dprojection mappingに目を奪われるばかりでは、ないの。
やはり、生き物って、大人も子どもも引き付けられる対象ですね。

プロジェクションマッピンクの画像が、展開する裏側でマイペースに泳ぐえいや、ぷかぷが浮いているクラゲ……特に遥か昔に生物班クラゲ担当だった私にすれば、江の島水族館もクラゲも特別な思いがあるだけに他の人より入れこんだかも?
昭和天皇もクラゲにつながる生物のご研究をなさっていたとか、今上天皇や秋篠宮のご研究対象のハゼや鯰の種類が展示されたりしていて、ご研究にちよっと親近感が湧くといえ仕掛け。

いやいや、そればかりではないな。こちらは、特に相模原の生物が多いせいか、食べられる魚や、カタクチイワシのシラスなど、親しみやすい展示が多いから、食育という意味でも、家族にはうってつけかな。
お腹すいちゃうのが、たまに傷だけど。
そうそ、去年世界最大を謳っているシンガポールの水族館でのガラディナーの時に、この水槽見て旨そうだなーと、思わず思うのは、俺たちと君たちだけだよなー!と、中国人に言われたことを思い出してしまいました。

でも、大丈夫。お腹がすいたら、お魚型のスナック(もちもちおさかなナゲット)がたべられますから!
ついでながら、ブルーのリキュール入りナイトアクアブルーというドリンクもいただけるみたい。

さて、外に面しているエリアには海亀やイルカがいましたよ♪

ちょっと狭いプールの中をところ狭しと泳いでいるイルカ同士が争ってる声が聞こえたので、たまたま近くにいた飼育員さんに、やはり狭いとストレスになるのかと聞いてみたら、イルカ同士は社会的な動物だからです、と、ちょいと語気強く返されてしまいました。すみません。
そうそ、ナイトと言うからには、夜行性の魚とかもう少しみられるのかな?とも思ったんだけど、サザエとか出てきてくれなかったな~。難しいですね。
でも、ペンギンの一部は固まってました。、もとい、身体を固めて寝てたみたいで、岩のよえに動かないのが何羽かいたわ。

そんなわけで、夏休みも始まった事ですし、お子さんとお出かけになられるもよしですね!


入り口からプロジェクションマッピングでお出迎え

 

                                          えいは、岩肌にくっついて寝てるのかな?
                                         らせん状の映像早い何を意味してるんでしょうね?
                                                             食べられるおさかな

タカアシガニ


                                             映像クラゲとリアル海月の競演


 

2014年7月12日土曜日

【終了後感想文】勝義よかったなぁーーー!! 超絶 明治の技巧@三井記念美術館


超絶技巧!明治工芸の粋 村田コレクション一挙公開」

近年、美術雑誌・テレビ番組などで、頻繁に取り上げられるようになった明治の工芸。なかでも、超絶技巧による、精緻きわまりない作品が注目を集めています。しかしながら、それらの多くが海外輸出用であったため、これまで日本国内でその全貌を目にする機会は、ほとんどありませんでした。本展では、村田理如氏の収集による京都・清水三年坂美術館の所蔵品のうち、並河靖之らの七宝、正阿弥勝義らの金工、柴田是真・白山松哉らの漆工、旭玉山・安藤緑山らの牙彫をはじめ、驚くべき技巧がこらされた薩摩や印籠、近年外国から買い戻された刺繍絵画など、選りすぐりの百数十点を始めて一堂に展観いたします。質・陵ともに世界一の呼び声が高い、村田コレクション秘蔵の名品が三井記念美術館に勢揃いします。

これぞ、明治のクールジャパン!

三井記念美術館 HPより


最終日が近づいてきてる土曜日の午後になんか、行くもんじゃないわけなんですが、都合がつかず、激混みの中に嵌ってしまいました。
日曜美術館の影響もあるかしら?
行った時には、もともと少ないロッカーも満杯。


それは、さておき。

掘り出しモノその1は金工の正阿弥勝義。
後から出てくる漆工の柴田是真と同じような洒脱さが感じられる第一室の《古瓦鳩香炉》。
これにやられてしまいました。
いや、古い瓦らしく鋳造してあるとか、そういう事は勿論なんだけど、瓦の中に潜む蜘蛛を狙おうとする鳩の目線までもが感じられる殺気だった緊張感。
それでありながら、瓦の文字は「楽」なんだな、これが。
文字が入っている瓦そのものも当節あまり出会わないのだけど、明治に遡ったところでも、やはりこういう文字に出会う事はないかもしれない・・・・ので、きっと勝義の創意に違いなく。。。。
精巧な作りでありながら、にやっとするシーンを作り出してくれるなんて、やるじゃん!
更に、ひょいって、蓮の葉に飛び乗ろうとしている雨蛙が活き活きした《蓮葉に蛙皿》。
第三室にも出てくる、出てくる。小さな作品が並ぶ向かい側の七宝コーナーに比べたら、人が寄って無かったおかげでじっくり眺められたわ・・・・でっかい《群鶏図香炉》とか、ユーモラスな《柘榴に蝉飾器》とか、《瓢箪に天道虫花瓶》、《麒鳳亀龍香炉》とか。。。
単に超絶技巧だけでない、この人の持つセンスと遊び心が私の心を捉えたのかもしれない。
そういう文脈もあって、七宝は、ゴメン、あんまり興味が湧きませんでした。細かい手の跡については感心したけど。なーんか、ごちゃごちゃした感じがねー。まー、好みの問題ですが。
それと、日曜美術館でも時間を割いていた安藤緑山の《竹の子、梅》も、期待が膨らみすぎちゃったせいか、思ったより、プラスチックっぽく見えてちょっと残念。いや、もちろん皮のぎざぎざ尖った感じとか、彩色した感じとかは、素材が象牙ということを考えると凄いんでしょうが。。。
この人と作品を巡っては謎が多いそうだけど、ただただ見て思うことは、彫刻していくうちに、もっと、もっとリアルに見せたい、ただ一心だったのではないか?その行きつく先が、あの作品になったのではないか。
何のためにとか、誰のためにとか、でもなかったのではないか・・・なーんんて想像してしまいます。自己満足というのではなく、職人の矜持?
ただ、個人の好みとしては、リアルの追求だけではなく、是真や勝義のような遊び心がほしかったな。だからという訳ではないけど、小さい作品の方が良かったな、私には。

掘り出しモノその2は刺繍!去年の竹内栖鳳の下絵ベースのベニスの風景もなかなか迫力あって、凄いと思ったのですけど、今回は金糸を使った作品が多かったせいか、また、真近でみられたこともあり、角度の違いによって様々な色合いを魅せてくれるので、鳥の毛並みとか、絵画では出しにくい錦の色合いが美しい作品が見られて幸せ!惜しむらくは前期の孔雀、見たかったなー。

掘り出しモノその3
漆工は柴田是真は勿論の事、白山松哉が何れも洒脱。す、て、きーー♪

薩摩焼きは細かいけどさ、2009年に江戸東京博物館でやっていた薩摩焼の展示の時の方が、技法というより、全体のバランスが良い作品が多く印象的だったせいか(、そして大振りだった)今回は、それ程感動は無かったというのが、正直なところ。
自在は、去年のトーハクみたに動かしているところ見せてくれるとよかったなー。


そうそう、今回の企画も山下先生監修でご活躍ー
ーなので(?)、見開きパンフレットにも何気にヤマグチセンセのイラストが。。。っつか、最近ちょこっと登場多いよねぇ。。。ファンとしては嬉しいけど。

超絶技巧!
明治工芸の粋ーーこれぞ明治のクールジャパン 村田コレクション一挙公開
2014年4月19日(土)ー7月13日(日)  この展覧会は終了しています。

2014年7月5日土曜日

冷たい炎の画家ーヴァロットン展 @三菱一号館美術館 絵を描き続けることの幸せと家庭での孤独と

ブロガー内覧会には当たらなかったけど、ちょっとしたご縁のおかげで、短期間の間に二回行くことができました。
宣伝とか、新聞の評とかには「冷たい」とか「緊張感」とか「不安」「覗き見」「冷淡な視点」「異端者」とまぁ、並べるだけ並べられたあたたくないお言葉ばかり。
確かに、やたら裸婦、女性の臀部を意識していて、「女性が怖い」と思われる表現(神話を題材にしたシリーズに顕著)「家庭内での孤独」(必ず絵図が紹介されている《夕食・ランプの光》に代表されるような)という印象は強い。

でも、二回見てこの人の絵描きとしての真骨頂は、やはり、それで認められた木版画だとあらためて感じましたね。
最初に認められたという《街頭デモ》1893年を含み、1891年から1901年のわずか10年の間に120点以上の木版画を制作したという理由はわからないけど(日本の浮世絵の影響なのかな?)、意外にも小さいサイズの(ポスターになっているせいで、《嘘》はもっと大きいのかと思ってたけど、《嘘》を含む《アンティがミテ》シリーズの木版画、というよりすべての木版画がほぼ同じくらいの大きさ、20センチ×25センチ前後)すべての作品が生き生きしていて、すばらしい。
特に気に入ったのは《暗殺》‐ー振り上げているナイフの一部しか見えないのにこれからどんな悲惨なサスペンスが待っているのか。。。とドキドキしちゃいます。
それと版数を重ねない為に版木を途中で切ってしまってそれを集めて《版木破棄証明のための刷り》なーんていうのもあって楽しい。
楽しいと言えば、蔵書票もあったなぁ。なぜか水浴する女性ばかり。
章のタイトルにもなっている「黒い染みが生む悲痛な激しさ」と言ったのはタデ・ナタンソン、ナビ派を擁護していた雑誌「ルヴュ・ブランシュ」の主催者で《ボール》の場面になった別荘の所有者でもある人で、最初にこの雑誌に木版画を載せてもらったみたい。
木版画の素晴らしさは、最後にも出てくる従軍画家としての作品《これが戦争だ!》シリーズも全く衰えがないし。。戦争といえば戦争犠牲者への視線を感じることができますね。

個人的には、この人って、天才的に上手いわけではないと思うんだけど、人には恵まれていたのではないかな、画家として、後ろ盾がなかったわけではないし、疎外感のある家庭生活だったかもしれないけど、経済的に恵まれることになったわけだし、何より、年上の奥さんがモデルになっている作品も多いわけで・・後姿ばかりでなく神話シリーズの顔とか。。
《夕食、ランプの光》は確かに家庭内の孤独と結び付けられて致し方ない描き方だけど、考えてみると、やはりお金持ちだったカイユボットの絵にも皆が視線を合わさない食卓の場面はあったわけで、血を分けていてもそんなもんじゃないの?とつっこみを入れたくなってしまうわけで。。ま、勿論、ヴァロットンの場合は、違和感について残しているみたいだから、幸せっいっぱいだけではなかったのでしょうけどね。

そして油彩。確かに、今回の展覧会のおかげで《ボール》《貞淑なシュザンヌ》(おっさんたちの禿げ頭のぴかぴかぶりが印象的。。)《夕食・ランプの光》(ランプに猫ちゃんが)が刷りこまれたことは事実なんですが、《ボール》は2010年のオルセー美術館展に登場していたのにまったく記憶がないの。二つの視線というのに。。。
油彩の出色は《赤い絨毯に横たわる裸婦》かな。顔怖いけど。大好きだったというアングルへのオマージュとしては《トルコ風呂》よりもいい出来。。

あ、あとね、《ワルツ》は、スケートをする版画に印象が似てるの。ついこの間展覧会があったアレなんだっけ・・・うーん思い出せぬ。

ま、それはともかく外国人のナビ派とも言われ、ナビ派のなかでもうしろにたって、みんな視線があってないない《5人の画家》の時からクールな表情を浮かべていたこの画家が異質なことは確かかな。

なぜか、リュクサンブール公園を描いた《公園・夕暮れ》のプレートには猫の絵があったり、2階の部屋に行く手前の壁にも木版画のモチーフがあったりと、こそっと楽しい発見がある一方、三菱一号館のヴァロットンとナビ派の芸術家たちコーナーの壁紙がやたら染みがついていて汚らしかったのか気になりました。


あと、改修のため1年半休館する静嘉堂文庫の東洋陶磁コレクションが普段はビデオを見せてくれる部屋にありました。たった10作品なんだけど、ちょうど根津でやってるカラフルに対応するような清朝の単色釉磁器が特集されていまして、お勉強になりました。特に《藍釉暗花龍文盤(らんゆうあんかりゅうもんばん) 一対 「大清康熙年製」銘》はよくみないとわからない(だから暗花)細かい線彫りで皇帝のシンボルである五爪の龍が描かれているんですね。とても品のいい茄子紫の色というばかりではなく、そういったところに品格がある良品でした。

ヴァロットン‐冷たい炎の画家
三菱一号館美術館
2014年6月14日(土)~9月23日(火・祝)
同時開催
静嘉堂の東洋陶磁コレクション第一回 艶めくやきものー清朝の単色釉磁器
 

2014年6月25日水曜日

《台北「國立(こくりつ)」故宮博物院》 神品至宝展 やっぱすごいわ。。

 

台湾の國立故宮博物院に行ったのは1980年代の半ばだから今か30年位前にもなるんですねー、遥か昔過ぎて、そして広すぎて、疲れすぎて、何を見たのか殆ど覚えていないんですよねー。
唯一鮮明に覚えているのは象牙の細工された玉の中に入り子のようにいくつもいくつも入っていて、でもどこで閉じたのかがわからない。。。まことに不思議な凄い作品な訳で。。。
 
 
不思議というか凄いと言えば、194749年頃の中国国内での国共内戦(蒋介石率いる南京国民政府と毛沢東率いる中国共産党軍の覇権をめぐる内戦)の敗色濃厚となった際に、これだけ大量の貴重な美術品を北京から広州→重慶→成都→台湾に運んだ事ですよ。(と、私は聞かされておりました。)選りすぐったものだけを台湾に運んでいるから北京の故宮博物院には残っていない、という話を昔は聞いたものだけど、実際《清明上河図》を始め200点ばかりが来日した時は、そんなことないじゃん!と思わされるだけの優品が多かったわけで、今回ほぼ粗忘れてしまっている私にしてみれば、それを上回る作品たちに会える機会を逃すわけにはいきませんですよね。。。
 
が、しかーし、ここで一つの問題が・・・
この台北國立故宮博物院の表記を巡って政治問題の陰が落ち。。。
開催が危ぶまれるまでに至ったのは誠に遺憾でありまする。
政治的配慮で国として台湾を認めることができない問題と、固有名詞として「國立」が台北の故宮博物院の名称が入っている事を同列に議論しないでほしいなー。
ま、事なきを得たようなので、ほっとしましたが・・

もーーー!!
 
しかし、先日のキトラの事を考えると限定公開の翡翠でできた白菜を見る為には早めに行かねば。。。そうだ二日目の25日は予定がないからこの日にしよう・・・と思っていたらヴァロットン展のブロガー内覧会のお知らせが・・・うーん、それじゃ、当ったら金曜の夜ね・・・と取らぬ狸の皮算用をしていたのですが、残念月曜になっても当選通知は来ず。。
涙。
 
でもね、それが正解だったかもしれない。まだ夜間開館延長が浸透していないせいなのか、昼は170分待ちで諦めたという友達のレポートを見てドキドキしていた割に、丁度切れていた年パスを買い直し、入館した18時頃で10分待ち、いや実際は映像を二回みられなかったのだから5分くらい?しか待たないのに「お待たせしました」と深々と頭を下げてくださる係の方に促されて、先ずは真近だけど動きながら見なくてはならないインナーサークルに。。
開催前の内覧会に行った知り合いから第五室の中で一作品だけ宝石のように飾られていると聞いていた通り、ライトに照らされた白菜、正式には《翆玉白菜》清時代18-19世紀・・・煌めいていますね。・・・
 
というか、思ったよりも小ぶりで、白菜の厚みは薄い。そして白の部分と深い緑、淡い緑のグラデーションの美しい白菜は純潔と多産(イナゴ)を象徴するということで婚礼道具として持って行ったという皇妃が同じように華奢で優美で美しい人なのではないかと思ってしまうような女性的なフォルムと瑞々しさを魅せてくれていました。イナゴとカマキリは殆ど白菜の葉の色に同化しているので、近くでみてもなかなか認識がしにくいのだけど、細かい造作をじっくり短眼鏡で見る為に、今度は立ち止まっていい方のアウターサークルへ。
 
おしむらくは、白菜の頭の部分の中心が一番濃い緑という部分が、私の背丈では見る事が出来なかったこと。もう少し、低めに展示してくれると虫たちも含め良く見られたかもしれないんだけどなぁーー。
ま、でも行列しているときに見せてくれるビデオで言うとおり、白菜の外の葉っぱの白い部分から透けて見える内側の緑色等、この間の三井で見た安藤緑山の超絶技巧《竹の子》よりはるかに凄いのではないか・・・??(いやそもそも、翡翠の玉と象牙とどっちが硬くてどっちが難しいのかすら技術的にはわかりませんが)と思わされるような素晴らしい「神品」である事を確認させてもらいました。こんなに素晴らしいのに覚えていないなんて、きっと展示されてなかったのよね?と自分を慰めつつ、じっくり対面できたことに満足。
平成館に移り、残りの「神品」たちにもお目にかかりました。
解説によれば、こちらの収蔵品は宋(北宋・南宋)・元・明・清を中心にした70万件。70万っすよ、それを戦火を逃れる為に大八車みたいなのに積んで流々転々としたと想像するだけで圧倒されるわけで。。
今回の展示の解説は中国と皇帝たちの歴史を再確認したり、不勉強な部分を補う(こっちの方が圧倒的に多い)という意味でも分かりやすく、貴重な展覧会でした。
 
1  中国皇帝コレクションの淵源―礼のはじまり
今や「礼」は日本のモノのように思いがち(私だけ?)ですけど、そもそも古代の王侯は青銅器によって祖先を祀り「礼」という制度に整備されたんですって。皇帝たちは青銅器を文明の象徴として「尊」で様々な文物を蒐集、それが皇帝コレクションとして形成され、君権の正統性を象徴する特別な意味を与えられていたそうです。それを示す教本のような《周礼注疏》(南宋時代)も展示されていましたが、いかんせん読めないのがつらい。
あとね、古代の作例に倣った作品を作らせると言う事を皇帝たちが行っていたようで、最初の部屋で出てくる古代(戦国時代―前2-3世紀)の動物型の青銅器《犠尊》、これカバみたいな(隣にいた人は豚みたい・・と言ってたなぁ、犬にも見える)ぷっくり横に広がった胴体と愛嬌のあるお顔をした酒器(そもそも「尊」が酒器でしたよね、)なんだけど、背中から酒を入れてそのカバだか豚だか犬の口から注ぎだすなかなかの優品。同種の青銅器が古代の文献『周礼』や北宋皇帝コレクションカタログ『宣和(せんな)博古図』にも載っているそう。これ、形も愛らしいのだけど、胴体一面に彫り物のように柄が施されていて、とても美しいの。
同じケースの隣には、その古代の作例に倣った元~明時代に造られたという銅器の《犠尊》が、あたのだけど、戦国時代のに比べると大らかさが消えているなぁー。彫り物部分もかなりはっしょっちゃってるし。。これで「倣古」といえるんか?
それはさておき、古代の文物収集とともに倣古を作り出していったことは古代の伝統を復活させることで中華の正統な皇帝であることを示す為って。。。なんか、最近も似たようなことしてるよね、、あの国の指導者は・・・(イヤタイリクノホウノハナシデスガ)
 
2 徽宗コレクション―東洋のルネサンス
北京の方の展覧会(2012年ーーまだ感想アップしてないのよねぇ)の時も痩金体の美しさにウットリさせられた徽宗皇帝(北宋)の時代に「雨上がりの空のように白みがかった優美な色」を特徴とすう汝窯(じょよう)という窯で作られた作品《青磁輪花碗》のケースが第二章のスタートです。
汝窯で作られた磁器で現存する70点のうち21点も有すのが台北の故宮。この汝窯の秘色青磁が後代でも理想とされたとか。
たしかに縹色(はなだいろ)の美しい色合い、キレイな貫入のある《青磁円洗》ステキー♪
そしてお待ちかね、徽宗帝の美しい痩金体《楷書牡丹詩帖頁》、絵画もよくした彼の《渓山秋色図軸》も悪くない。

3 北宋士大夫の書―形を超えた魅力
歴史では習ったはずだけど、忘れてましたね。唐の時代は役人は世襲制、しかし宋の時代は科挙に合格しながらも、儒教的学問と教養を身に着け隠遁者のような生活をしながら絵を描き(文人画)。。という人たちのことなんですね。
なんか、今の国にはそんな人いるんだろうか?と思ってしまうけど、猛勉強をし教養を身につければ身に着けるほど、浮世の世界の虚しさなどを感じていたんでしょうかねー。
それはさておき、美しい書が並んでいたのだと思うのだけど、判断能力なし。
あ、米芾(べいふつ)と言う人は知ってるよ。。な感じ。

4 南宋宮廷文化のかがやき―永遠の古典
北半分を「金」に占領されて北宋は杭州に都を移し南宋となり、そこで宮廷絵画や磁器などの伝統文化を継承しながら、さらに洗練度を増していくわけですね。北宋に倣い青磁を作らせもした。
例えば、《青磁輪花鉢》白濁した淡青色の釉が美しーーーい!口縁は釉が薄く素地が透けて細く削られた高台たたみ付は露胎で黒色を呈する所謂「紫口鉄足」を有する・・・・・と解説にはありましたが、ただただ美しい。。としか私には表現できないな。

文字の方も・・・徽宗帝の第九子高宗による《行書千字文冊》
王義之を習いこんだというその文字は美しい筆致。
高宗は書画の鑑識に詳しい文人でもあったようです。 

その他蓮の枯葉を象った玉器、手に収まりがよさそうで品がいいなあ。泥の中にあっても汚れない蓮は文人には人気のデザインだったそうで。。

あと、《明皇幸蜀図軸》は唐時代のものですが、当時の山水画は顔料を多用した「青緑山水」方式。結構大きな画面のこれらの色付き現存作品は世界に十指に満たないそうです。
その後水墨画を描き始めたのは五代北宋初期。逆に青緑山水は、当時の遣唐使が持ち帰ったのでしょうね、日本に伝来して、「やまと絵」になり今日の「日本画」の源流となったというわけのようで。。

5 元代文人の書画―理想の文人
 飛び切り美しい文字が並ぶ《行書間居賦巻》が印象的な趙孟賦は南宋の皇室末裔ながら心ならずも元に仕えた人。そんな苦しい心もちでありながら復古主義を掲げて伝統的な書画を見事に復活させたとか自ら仕官を拒否した士大夫の書画に孤高の精神を盛り込み理想の文人とされたとか。名前くらいは知っていたけど、改めて解説読むとふむふむ、っていう感じですね。

同じ趙孟賦の《調良図頁》は白描画。白描画は何も装飾や技巧を好まない文人たちに好まれたそうで。平安の頃の日本の白描画はどうだったんだろう。もっと優美やデザイン的なイメージがある私にはその後の日本でも好まれた文人画の人たちがどう思っていたのか気になるところですねぇ。

こちらのセクションには元末四大家と呼ばれる倪賛、黄望、呉鎮、王蒙のうち3人の作品があってもっとじっくり見たかったんだけど、まだ第二会場にも達していないのに、あと40分くらいしか残っていないという現実におののいて、このあたりから集中力が落ちていましたね。趙孟賦夫人の菅道昇が描かれていた《元人集錦巻》なんかじっくり見たかったんだけどなー。後期にしか見られない赤壁図もあるから、もう一度行かないとあかんな。

6 中国工芸の精華―天と人との競合


残された鑑賞時間が短くなったものの、ここからが凄かったんですよね。いやー三井の超絶技巧、去年の竹内栖鳳展でも感動した刺繍の作品群が凄い。どれも凄いのでもっとみていたかったー。
それと漆芸が凄いのです。時間の関係でじっくり見られなかったけど、一見しても《八宝文堆朱方勝形箱》など美しいの一言。《五穀豊登図存星長方合子》はこの間根津で見た存星の作品より格段に凄い(ゴメンナサイ)。《梅花彫彩漆輪花合子》も素晴らしい。
百科事典の《永楽大典(梅)》《永楽大典(游)》は字も絵もきれいだし。。
キレイさといえば《妙法蓮華経》。平家納経のように紺地に菌の文字がまためちゃくちゃ美しい。

この先にはあと4章あるんですよ。でも、落ち着いて見なかったので、次回行った時に感想書き足すかな。。



特別展「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」
平成館 特別展示室/本館 特別5室  2014年6月24日(火) ~ 2014年9月15日(月)
《翠玉白菜》は7月7日まで!
東京国立博物館