今年の春先、 プリツカー賞という建築家に与えられる賞を坂茂氏が受賞するとい うニュースを見たんですね。
アートの世界の中でも建築の展示(特に図面とか・・・)は、 はっきりいって飛ばそうかな、と思うジャンルで、 完成品としての美しさしか感想は持てないので、はっきり言って、 このような賞があることも、また、 この賞を数多くの日本の建築家が受賞されている事も全く知らなか ったんですけど、今回はたまたま、私のアンテナに引っかかった。
たまさか、同氏の被災地での活動( 仮設住宅のの一部として紹介されたのがクライストチャーチ( ニュージーランド)の教会。いや、 丁度なんちゃって外交でクライストチャーチに行く直前だったものだから、 引っかかったのでしょう。
そんなわけで現地に到着した日、天気もよかったので、 破壊されて未だに、手も付けられていない崩れ落ちた教会と、 坂氏のカードボードで作ったと言われる仮設教会を外から眺めに行 ったわけです。
丁度、これから集会が始まるので、それまでは見学してもいいよ、 と言ってくれた牧師さんやボランティアの人たちの顔が楽しそうで 、明るかったなぁ。
仮設教会は、簡素ではあるけれど、とても明るくて(つまり、 古めかしい教会に比して圧倒的な明るさ)そして横に広い。 ステンドグラス様のようなカラフルなガラス(なのか、 他の素材なのか?)が印象的な教会でした。
それだけ?
感想としてはそれだけなんです。でも、 建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞ってどういう賞なんだ ろうと調べている時に、坂さんのプロフィールというのを読んで、 そっちにおおいに興味をひかれた。
自分の進むべき道を明確に理解し、 その目的の為に何をしていくべきなのかを小学校の頃から自覚し実 行しているなんて、凄いなぁ。。( ラグビーと建築を同時にできる為には早稲田に行こう、 試合に負けて建築一本に絞る為には東大に行こう、 外国人がクーパーユニオン行くには、 他の米国内の大学に行く必要があるから行こう・・・ と学校選びだけでも、周到な準備。それなのに、 建築家としての資格には無頓着だったのかなぁ。。。 何の経験もないまま、実業の世界にぽんと、入っている。。) 今やっておられること=難民や被災者のように、 寄る辺のない人たちに快適で最先端の住環境や教会(心の拠り所) を提供し支援していくのは、そういうpracticeの積み重ね の上に成り立っているんでしょうね、
人々の顔が明るかった要因のひとつかな。。