2019年11月20日水曜日

【講演感想】『Dinalog』吉田ユニ展 トークイベント①11/20(水)19:00~ ゲスト:谷川じゅんじー発明王と夢中娘

ラフォーレで開催されている吉田ユニちゃんの展覧会のイベントとしてトークショーが二日間あるというので、申し込んでおいた。
今日の名言:「一生懸命は夢中に勝てない」(谷川さん)
今日の感想:「一流のクリエーターは、夢中になるゾーンを小学生の時に知るんだね」

【一日目のラジオ実況書き起こしレベルの聞き書きメモ】

谷:楽屋で話していたんだけど人前で話する事ない得意でないという
       ユニちゃんがお話しするのは大変貴重
  始まる前に、人どれくらい入ってるんだろうと話してた。
ユ:沢山いらしてくださってありがとう
谷:まずは自己紹介を、だって僕も聞いた事ないもん
ユ:(しばしためらったあと)難しいですね。
谷:じゃ、僕の自己紹介から、空間構成をする仕事をしている。
  今回は一緒に作って欲しいとユニちゃんに言われた
  主に、都市デザイン、GINZA SIXのコンセプトデザインなど街づくりに関連する
  空間デザイン
      カルチャーコンビニエンスクラブCCC)の仕事もしている。
  そんな中、声がかかって、久し振りにワクワクした
  僕らの出会いは、17年5月。JINS渋谷店のインスタレーションのパーティで、
  知り合いでもないのに間違えて声かけてしまったことから。
  その前に、(ユニちゃんの)情熱大陸観てた。
  でもユニちゃんも「あーどーも」と応えてくれて、話をしだすが、
  噛み合わない空気感のままの初対面。
ユ:覚えてます。友人が谷川さんのことを知ってたので、話をさせてもらいました。
谷:その後ちょいちょい会った。偶然東京ドームのライブ会場で、うちわ持ってる
  (・・てことはJ系ですかね)おじさんの隣にユニちゃんがいたり・・
  今回相談が半年くらい前。なんで僕だったの?
ユ:5年ぶりのラフォーレなので、前と違う感じにしたいと。
  前回自分主導、任せたい人にお願いしようと、谷川さんの活動みてて、
  安心してお任せ出来る人だと思って
谷:初めてオフィスにお邪魔した時は、テレビで見たとおりのオフィスだなと
  思っているうちに、しばし居なくなり、一人でどうしたらいいんだろうと
  思っていたら、お茶入れて戻ってきてくれた。
  ふつうはアシスタントがいるのに、この人ほんと一人でしてるんですよ。
  そのサバイブな感じが、かっこいい!
  (普段付き合いのある)建築の人たち、所員さんが沢山、博物館的。
  なかなか、ひとりのひと、実はいない
ユ:今回は、可能性を開くやってみたい素材で、面白い体験だった
  名前決めるところから相談からした。何をやるんだ
  作品はアーカイブでやるけど
  2014 年はimaginatomy= imagine+anatomy
  今回はDinalog=Dialogue+analogue
谷:Unitが今回のコンセプト そこにYワイつけてUnyt=ユニちゃんのユニをもじる
  インスタレーションボードはV字型の防炎加工のダンボール使って
  このために作ったけど、終わったら溶かしてもどす、サステナブル
  組み立てるのが簡単にできるので人件費も圧縮できる
  みてもらえる作品の数を増やす事ができた。
  カジュアルな素材つかって
  ダンボールが剥き出しになっているけど
  これがいいとユニちゃん
  メインビジュアルのウイッグがキービジュアルだけど切口が断面。
  ダンボールも断面見えるのはコンセプトにあってる
  お待ちいただいてる時の映像にも映っていたけど、ユニちゃんはショーケース
  一人で並べてた。 
  ずっとウイッグを
  つるところから 






ユ:普段付き合いのあるヘアメイクさんにウィッグは準備してもらった。
谷:物凄い集中してるとき、大丈夫っ?て声かけたら「楽しーいっ」て目線外さず
  やってる
  シンプル会場構成
  なんで?ひとり?ひとりの良さ?
ユ:会社大きくしたいとかなくて、向き合う作品に責任が持てるようになりたい
  いっこいっこに向き合いたい
      仕事の頼まれ方はマチマチ
  昔より作品を知ったうえで依頼されるし、ある程度任せてくれる
谷:景色として作品を見たとき、ひとつひとつの作品は異なるのに共通の空気感が
  あるところが惹かれるところ
  そもそもデザイナーになったきっかけは?
ユ:子供の時から物を作るのがすき絵も好き、工作も好き
  近所の、駄菓子屋さんのおじさんの靴下柄を描いてた。
  おもちゃ、歯医者さんごっこで入れ歯つくるとか、それもピンクの練り消し、
  白い小石、虫歯をつくる。
  誰々さんのカルテ、低学年の頃、カルテの名前はリアルな名前、虫歯を
       マジックで描いて白い絵の具を塗りつぶして、ひとりで勉強机のライトを
       あてて、金物のお盆をおいてピンセット置く音再現
  結構リアルに集中
  カルテは三人分くらい用意。(治療結果を書き足し)
  あと夢中になったのは鑑識ごっこ
  耳かきの綿の上にベビーパウダーつけて
  指紋採取
  でも取れないので、指紋つけたセロテープを黒い紙にはって実現。
  それに加えてビニール袋に証拠品並べる
  お医者さんの粉薬はトレペに包んで、お医者さんの袋つくって、渡すシーンを
  作ってコメント何日分入ってますと書いて。
  袋もつくったけど、今は残ってない。幼稚園の友達に変わらないと言われた。
谷:一生懸命は夢中に勝てない
  歯医者さん、薬剤師
  時間関係なく飽きるまでやれるでしょ、ユニちゃん。今のアトリエも変わら
  ないよね。
  僕は少額三年生スタートしたことが今も続いてる。
  小学三年生に始めた剣道で、特待生で大学まで行ってたので様式とか和とかに
  触れるというのがひとつ
  もうひとつは、発明王だったの、僕。
  三年生から四年連続で金賞
  お袋が作った服きてたけど、余った材料で「磁石シーソー」作って金賞
  翌年教科書分厚くなる 勉強机が狭い、「便利本立て」で金賞
  スライドプラスチックのボードをはずして熱した釘で穴開けて作った
  次の年10歳離れた弟が、ハイハイしてゴミ箱たおすのが、きっかけで、
  「起き上がりこぼしゴミ箱」
  6年生の時、春ごろから 発明王と呼ばれた プレッシャー抱えたまま
  夏休み8月27日まで何も浮かばなかったけど、トイペの心棒が外れない 
 「便利トイペホルダー」で無事金賞、ここで発明王を卒業した。
  締め切りに追われる体験をその時にした。
  3年の最後から飛び出す絵本で絵日記を書いてたが飛び出す絵本が
  ポップアップの原点に直結
  早いうちに夢中になったものは財産
  好きな事を仕事にできた人は幸せ
  作品作りのエピソード、印象深いものは?
  フルーツ作品大好き、わー、やられたと思ったけど、どーいうストーリーで?
ユ:もともとフルーツではなく色の混ざり合いで出来るのではないか、
  ちょっとだけやってみたい、別の果物で
  透過してみえるりんごとバナナの検証は? 
  頭の中で完成された写真になってるので、実現できるだろう、
  ラフに描いてみて検証、あとは本番で
  果物を切ってくれるフードの方に説明するのが難しかった、
  なんとなく切ってこーいう感じと伝えた
  りんごと、オレンジのサイズ感をあわせるのはした。
谷:街でインスパイアされるのある?
ユ:ない。かなり引きこもり。あまり陽に当たってない。

谷:この本の時は?装苑の75周年
  本棚の中に75年分の装苑が入ってる
  モデルさんだけを撮影して計算して分割して貼って納めてそこから崩す。
  コンテが仕上がりと一緒。
  仕事早いでしょ、ひとりでやってると。バシバシ決めるでしょ
  この人はこういう仕事のやり方
  そこを突破する時の集中力
ユ:ラフの時点で仕上がってるので、イメージ以下になるのがつまらな
  撮影で少しでも超えたい
  モデルさんの表情ライティング、超えるを目指したい。
谷:プロのチカラ、ローリーズ
  ワンコの写真なんかは?

ユ:犬でグラデーションできそうだなと思ってた
  冬のビジュアル、そういうトーン
  犬思いついて、割といい子なワンコだったんで。
谷:スムーズにメジャーな女優さん間に入ってるけど、ワンコの圧が負けてない、
  ワンコのやる気が感じられる。
  迫力がある、撮ってるとこ見たかった。
ユ:CG使ってない事を言いたいわけではなくて、主張するつもりではなく、
  そういうやり方がすき、仕上がりの厚み、実物がある事で重み、
  新しいアイデア出てくる
谷:模型を会場のを作って、並べてプレゼンしたの。見た瞬間の反応、
  悪くはないけど、全然いいと思ってない
  のがわかった。自分でやる?って聞いたら、嬉しそうな顔してやります!
  ドールハウスのようにミニチュア
  こういうレイアウトは空間仕事の人はでてこないアイデア。
  壁に合わせて作るのが普通、いびつな形に合わせてウイッグがあって、
  通路調整したくらい
  この後、歩いて戴きたい、僕らから見たらラビリンス、セレンディップ、
  違う発見があったり、たまに立ち止まってみるといい。
  平日も休日も非常に沢山きてくれてて
  ここのところ、渋谷に、パルコオーブン、わっしょいわっしょいな感じ
  楽しみでどうなっていく
  来年オリンピックでどうする?
ユ:特に決まってない。室内でやってるかもしれない。
  チケットも、応募してないし。
谷:原宿も変わりそうですね。買い物とかはどこで?
ユ:青山とか多いかも、近いところで買い物。時々代官山
谷:いつデザイナーになろうと思ったの?
ユ:小学校の卒業アルバムにデザイナーと書いてた。
  中学から女子美、絵画結構やってたけど、大学進学の時
  グラフィックやりたい、3年の時広告授業、制約の中でどれだけ伝えられるか、
  それが楽しくて。
谷:油と聞いて構図にオーセンティック感あるね。広告とかアートとか
  ニュートラルで不思議な人。商業クリエーティブ、とアーティスト、
  海外ではその間で仕事してるひといるので、その領域にて活躍してほしい。
ユ:海外仕事いいですね。
谷:ハイメゾンとかやってほしい
ユ:何ヶ月か前に20年ぶりくらい、落ち着く、ロンドン、ヨーロッパ
谷:ロンドンは美術館とか、特殊な企画展以外は「ただ」だものね。豊かになるな。

客席からの質問
●独り言いったりしませんか?どーいう?
 作業でそーいうのないけど、擬音
 何回もドアの取っ手に袖引っかかって、わーってなる
 (谷)泣かない子 みなさんが思ってる通りの仕事ぶり。
●どのタイミングでこのスタイル
 割と変わってない、戴くしごとと経験で変わったりしてるけど。
●学生の時頑張ってよかったこと、
 真面目にはやってなかった、課題ギリギリで出す
 いろんな経験が作品につながる
 クリエーティブはインプットをアウトプット超えない
●展覧会のイメージ 空間 動画
 受けていいと考えてるか?
 時々、動画、空間今までもあって、グラフィックが好きだとおもってて、
 一枚に込めるのがあってると思う。
●デザイン仕事 クライアントに伝えるとき完成されたイメージどう伝えるか?
 最初にオリエン受けてアイデア考える
 クライアントさんの依頼を考えつつ自分らしさ出るように考えて伝える。
 ラフが手書きなので、写真でラフを出すとイメージ固まるのいや、
 想像の余白を持たせる
●ラフ決め切らない、撮影で変える?
 自分のイメージの中では思い切りラフだけど、自分の中では写真になってる
 (谷)ラフォーレのクリスマスもユニちゃんのデザインだよね
 プレゼントボックス、後ろ姿にリボンがついてる


最後に谷川さんより
ユニちゃん時間ある限りサインしてるので
お友達にもお勧めしていただきたい。